そもそもコミュニティとは何でしょうか。難しく考えると社会学の研究領域になってしまい、いくらでも難しい説明が成立します。ここでは、できるだけ簡単にまとめます。

ソサエティとコミュニティという分類をするとわかりやすいかもしれません。ソサエティはコミュニティを研究する際に頻繁に用いられる対立概念であり、またよく似た性質を持っているからです。

現代日本では目的を持った集団があふれています。学校や会社は共通の目的を持った集団を形成しています。これらの集団を「ソサエティ」と呼びます。日本語として「社会」が訳語に当てられていますが、これでは意味がわからなくなってしまいます。

ソサエティとは何かの共通目的を持った集団、グループのことですね。それに対立している「コミュニティ」は本来的に何かの地縁でつながった連帯集団だといえます。

もともとは地縁でつながったコミュニティだけをコミュニティと呼んでいました。つまり同じ地域に生活している集団をコミュニティといったのですね。時代とともに意味がが少し拡大して、同じ学校、同じ会社という地縁を中心に形成される集団もコミュニティと呼ぶようになります。

しかし、現在の日本では居住地の地縁が成立しないと考えたほうが良さそうなのです。特に傾向は東京を中心に分析されている通り、地方からの流入と都会化に原因が認められます。

地方から流入することで地縁を支える心情は希薄になり、また人口の流動性が高すぎます。つまり長い時間が経っても顔見知りが近所にいない状況のままに留まることは地縁を形成することを阻害しているのです。

このことの裏を返せば、地方において人口の流出によって従来の地縁が崩壊している事情と裏腹の関係です。地方の地縁が崩壊する原因と都市での地縁が育たない原因が共通しているようです。

さらに日本全国での人口移動によってライフスタイルの多様化が促進された事情も加わります。ライフスタイルは生活の時間も多様化し、日中に活動する人たちと夜間に活動する人たちとが混在して生活する空間を作ってしまいました。

その上、生活空間の拡大を原因として考えることも可能です。人間の動物的能力の限界を越えて遠方まで比較的容易に移動することができるようになりました。科学文明の勝利かもしれませんが、私たち人間の本能はそれにともなって進歩するわけではありません。

結果として、自分の所属している生活空間という意識が希薄になりました。したがって所属する地縁コミュニティにそれほど依存せずに生活するようになったのです。

しかし伝統的なコミュニティの機能がすべて不要になったわけではありません。その機能は隣近所のお付き合い、助け合いに始まり、防犯の役割りに防災にも貢献していました。具体的には町内会・同好会と呼ばれる活動が代表的なものでした。

地縁に頼らない心情集団の形成が求められています。コミュニティが担っていた機能をすべて公共サービスに依存するには経済的負担が多すぎて、行政では機能させることが不可能だからです。

生活空間という面でのコミュニティ形成は難しくなったことを理由にコミュニティを放棄するのではなく、銭湯のような何かの点による縁でコミュニティを形成する実験が行われており、成功事例が報告されています。

監督する行政区がないことはこれから問題化してくる可能性があります。ですが、そもそもは人間同士の恒常的な関わりを前提にした心情集団がコミュニティです。自分でつくるしかないのであれば、自分の居心地の良いコミュニティを作りましょう。

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